Opinionカーニーがトランプに返した関税。月曜日から始まるカナダとアメリカの値上げカナダ政府は九月八日から、アメリカ産700品目超への報復関税を発動する。カーニー首相が「対米戦争状態」と表現した措置で、鉄鋼・乳製品・家電などに15〜50%の税率を課す。両国国境沿いの小売店では月曜日から価格が上昇し始める見通しだ。TechCreate編集部Sep 7
Opinionトランプ氏の輸入ドローン関税が発効した。測量や点検の機体価格が一気に倍へ米国で9月3日、輸入ドローンへの新しい関税が発効した。最大離陸重量25キロ超の機体と赤外線カメラ搭載機に最大100%、それ以下の機体にも25%がかかる。農薬散布やインフラ点検、太陽光パネル検査など代替の効きにくい用途で調達価格が上がり、負担は当面のあいだ現場の事業者に乗る。TechCreate編集部Sep 4
Opinionトランプ政権がUSMCA更新を見送り。北米自由貿易30年の枠組みが「毎年審査」の時代に入る世界貿易の数少ない安定装置が外れた。7月1日、トランプ政権は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の16年延長を見送った。協定は残るが、16年先までの保証は消え、毎年の審査で中身を見直す枠組みに変わる。USTRが挙げた理由は対メキシコ1,970億ドル・対カナダ483億ドルの貿易赤字。カナダは輸出の75%、メキシコは約80%を米国に頼り、非対称な力関係のなかで毎年交渉のテーブルに着くことになる。自動車25%、鉄鋼・アルミ50%の関税が続くなか、企業は「来年のルールが分からない」不確実性を恒常的に抱える。NAFTAから30年続いた北米統合の転換点を、日本の自動車産業・サプライチェーン・通商戦略への影響とともに読み解く。西田 航Jul 3
Money世界成長率がコロナ以来の最低2.5%へ。世界銀行が映す関税と分断の代償世界経済の歯車が鈍り始めている。6月、世界銀行は最新の見通しで2026年の世界成長率を2.5%へ引き下げた。2025年の2.9%から下振れし、コロナ禍以来の低さとなる。主因は中東紛争による原油高と、歴史的水準に達した関税である。米国の実効関税率は2025年末に約17%と1930年代以来の高さに上り、貿易の地図を書き換えた。米中の間からは1650億ドル超の取引が離れ、EUのブラジル輸入は34.7%増。EUとメルコスールの自由貿易協定も成立した。ロイターは「底堅いが活力が薄れる」と報じる。輸出立国で資源輸入国の日本にとって、輸出鈍化・原油高・貿易再編・新興国市場の選別という観点から示唆を読み解く。西田 航Jun 30
Opinion欧州が「過剰生産能力ツール」で中国包囲へ。5月29日の委員会討議が動かす世界の通商秩序欧州委員会が5月29日、フォン・デア・ライエン委員長と27委員で対中通商を討議する。検討の核は「過剰生産能力ツール(オーバーキャパシティ・インストルメント)」。補助金の有無を問わず、需要を上回る生産が続く産業のEU市場アクセスを制限する新枠組みで、半導体・太陽光・風力・EV・化学品まで対象に入る。2026年1〜4月の対中赤字は1130億ドル(前年比+24%)、中国の世界生産シェアは30%・消費は13%。中国側は「断固たる対抗措置」を警告、レアアース供給制限の選択肢も視野に入る。SCMP・ユーロニューズ・ECFR・欧州オブザーバーの報道を横断し、欧州市場から弾き出された中国製品が日本に「ダム決壊」のように流れ込むリスクと、半導体・経済安全保障の論点を整理する。西田 航May 29