ドイツで1万4000人、フランスで7300人
スペインだけではない。
欧州全体を見ると、少なくとも3万5000人が今夏の熱波による「超過死亡」として記録されている。 アイルランドタイムズなど複数の欧州メディアが8月25日、英国・フランス・ドイツ・ベルギー・オランダなど23か国の暫定集計として報じた。
国別の内訳: ドイツが1万4000人と最多。次いでフランス7300人(溺死301人を含む)、ベルギー2570人、スペイン4947人。
この数字はまだ確定値ではない。8月分が未集計の国が多く、最終的な死者数はさらに増える可能性がある。
フランスは52日間、警報を出し続けた
「異常」という言葉が追いつかない。
フランスは今夏、公式な熱波警報を52日間出し続けた。 1947年に記録を取り始めて以来の最長記録だ。
フランス南部では最高気温が42度を超えた日が複数あった。 英国でも年間の最高気温を更新し、8月中旬に屋外労働の制限措置が取られた。
欧州の熱波は2003年の大規模なものを転換点として語られることが多い。 あのとき亡くなったのは約7万人。あれが「100年に一度」のはずだったが、それから23年で欧州は今年で5回目の熱波に見舞われた。
「ここまで速いとは思っていなかった」
世界保健機関(WHO)の欧州地域事務局長のハンス・クルーゲは今夏、こう述べた。
「気候変動のペースが、私たちの予測より速い。最も速く温暖化している大陸という事実と向き合わなければならない」
7月から8月にかけて、猛暑により135百万人以上が35度超の気温にさらされたと推計されている。
日本への関係
欧州の熱波は「遠い話」ではない。
気象庁によれば、日本も2026年7月の全国平均気温が平年比1.2度上回り、過去10年で2番目に高い7月を記録した。 欧州での今夏の記録は、数年後に日本が直面するシナリオの先行例として捉えることができる。
まとめ
- 欧州の2026年夏は少なくとも3万5000人が熱波で亡くなった。2003年比でも遜色のない規模で、「100年に一度」が「毎夏」になりつつある
- スペインの4947人は史上最悪で、フランスの52日間連続熱波警報も過去最長。これは平均気温が1〜2度上昇した結果として起きている
- 対策なしに来夏を迎えた場合、冷房・医療・公共建築の断熱性能がそのままであれば、死者数はさらに増えることになる



