新卒は2027年4月入社から、既存社員は2026年10月から
大阪に本社を置く総合建設会社の三和建設は10月13日に給与制度の改定を発表しました。新卒初任給の30万円は2027年4月入社社員に適用します。一方、既存社員へのベースアップは2026年10月からで、対象は約160人です。[1]
| 対象 | 適用時期 | 発表された変更 |
|---|---|---|
| 新卒社員 | 2027年4月入社から | 初任給25万円から30万円へ |
| 既存社員 | 2026年10月から | 約160人を対象にベースアップ |
| 給与の配分 | 2026年10月の制度改定 | 賞与の一部を固定給化し、基本給へ組み込む |
新卒の増額は月額5万円で、25万円を基準にすると20%です。既存社員については、会社が平均昇給率を112%と示しています。これは改定前に対して1.12倍という表記であり、一人ひとりに新卒と同じ5万円が加算されるという発表ではありません。[1]
新卒採用の応募者にとって、2026年10月は制度を改めた時点、2027年4月は入社後の適用時点です。既存社員への改定と同時に支給が始まるわけではありません。
賞与の一部を毎月の給与へ移す
今回の改定は初任給の金額を増やすだけでなく、支払う時期と変動する部分の配分を変えるものです。三和建設はこれまで賞与として支給していた部分の一部を固定給にし、基本給へ組み込むと説明しています。収入の安定化が会社の掲げる目的です。[1]
毎月支給される分と、賞与として支給される分では、お金を受け取る時期が違います。仕事を選ぶ側にとっては、一年間の総額に加え、どの部分が毎月の給与として示され、どの部分が業績などによって変わるのかを比べるきっかけになります。
ただし、会社が目指す収入の安定化と、社員が実際に受け取った金額は区別が必要です。発表は制度の内容と目的を伝えるもので、改定後の年間支給実績を示したものではありません。
月給の増加率から、年収の増加率は決められない
年収を比べるには、毎月支給する分と賞与を同じ一年間でそろえて見る必要があります。毎月の金額だけが増えたのか、それまで賞与に含まれていた分の支払時期も変わったのかで、年間の比較結果は変わるためです。
考え方を単純化すると、年間に受け取る給与を「毎月分の合計+賞与など」に分けます。毎月分の合計が増えても、賞与などがどう変わるかを把握しなければ、全体の増減は計算できません。
発表にある初任給の推移図にも、基本給と手当の内訳や賞与の移行額はありません。賞与の具体的な算定方法も発表されていないため、30万円すべてを基本給と見なすことはできません。月額の差に12カ月を掛けた60万円も、賞与の変更分を含めていないため、そのまま年収の純増とは判断できません。[1]
新卒で入社する場合は、最初の賞与までの期間や支給条件も確認します。初年度の見込みと、一年間勤務した場合の見込みを同じものとして比べず、自分に適用される条件で金額をそろえると、比較の前提がわかります。
求人票では、基本給・手当・賞与を分けて見る
応募先を比べるときは、見出しの金額から募集要項の内訳へ進みます。厚生労働省のハローワーク案内でも、求人情報の賃金欄は基本給、定額的に支払われる手当、固定残業代、その他の手当などを分ける形式です。昇給や賞与についても、実績に基づく正確な表示を求めています。[2]
たとえば、二つの募集で同じ月額が示されていても、片方が基本給のみ、もう片方が手当を含む額なら、比べている中身が違います。残業の扱いや、対象者にだけ支給する手当の条件も、金額の近くにある説明まで読みます。
比較する項目は次の3つに分けられます。
- 毎月の金額。基本給と各手当を分け、自分が支給対象に入るかを見る。
- 賞与の条件。支給時期、算定方法、記載額が実績か見込みかを見る。
- 適用する期間。入社年度、初年度と通常年度、試用期間中の扱いをそろえる。
ハローワークの案内では、試用期間中の待遇も正確に記載するよう求めています。求人票の総額と、個別の条件を合わせて確かめる際の参考になります。[2]
他社の具体例では、レバレジーズの初任給と固定残業代の内訳も整理しています。企業ごとの金額を順位にする前に、対象職種や支給条件がそろっているかを見るための記事です。
応募前は、自分の入社年度の条件へ
三和建設に関心がある場合は、公式の新卒採用案内から、募集要項や採用窓口へ進めます。今回の改定で示された2027年4月入社の金額を、別年度や経験採用へそのまま当てはめず、該当する募集で確認します。[3]
確認したいことは、「私の応募する職種・入社年度で、毎月の支給額と内訳はどうなるか」「初年度の賞与はどの条件で計算するか」という形にできます。会社全体の制度発表から、自分が受ける条件へ具体化するための質問です。
まとめ
- 三和建設の新卒初任給30万円は2027年4月入社から。既存社員の改定は2026年10月からで、対象と時期を分けて読む。
- 賞与の一部を基本給へ移す改定のため、月額20%増だけでは年収20%増とは判断できない。年間比較には賞与を含む全体の条件が必要になる。
- 求人を比べる際は、基本給・手当・賞与に分け、入社年度と初年度の条件をそろえる。会社の制度発表を、自分に適用される募集要項へつなげる。
出典・参考
- 三和建設「10月より新給与制度へ~初任給30万円への改定、既存社員もベースアップを実施し、収入安定化を実現~」2026年10月13日
- 厚生労働省・ハローワーク「応募したくなる求人へ!」POINT3・POINT4
- 三和建設「新卒採用の方へ」







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