「誰が、何をするか」が追いやすくなる
yomiyasuは、主語と述語、修飾語の掛かり先、条件や順序を確かめてから文章を直します。「AIっぽい単語」の言い換えに加え、誰が何をするのかが伝わるように、文の組み立ても整える方針です。[2]
たとえば、今回の試用のために作った原稿の一文は、次のように変わりました。
推敲前
担当者は、原稿の確認の完了後に、責任者へ連絡を行います。
推敲後
担当者は原稿の確認を終えてから、責任者へ連絡します。
「確認の完了後」「連絡を行います」を動詞で言い直し、担当者の動作が伝わる文になりました。原稿を確認してから連絡する順序も残っています。
同じ原稿にあった保存期間の「3日間」、確認に「2日かかる可能性」、公開日は「調整中」という条件も保ちました。今回はCodexでスキルの手順を読み、同じセッション内で推敲した例です。ほかの書き方との優劣や、作業時間の短縮を測ったものではありません。
原稿の内容を決めた後に、読者が読み戻しそうな箇所を整える。記事や仕様の説明、社内向けの文書を仕上げるときに試しやすい使い方です。
文書に合わせて、残す表現を選ぶ
yomiyasuは、技術記事、メール、議事録、エッセイなど、12種類の文書を想定しています。文書の種類に応じて、その形式で普通に使う書き方を残す方針です。[3]
- 議事録では、出来事を追うための箇条書きを残す。
- メールでは、挨拶などの定型を一律に削らない。
- 紹介記事では、書き手が勧める気持ちを表す言い回しを残す。
推敲で文章が整っても、書き手らしさや媒体の雰囲気が消えてしまうと困ります。文書に合わせて表現を残す設計は、記事や取材原稿に取り入れたい理由の一つです。依頼には「初めて読む人向けの解説記事です」などと用途を添えられます。[3]
書き換えた差分まで確かめられる
yomiyasuには、文章を直す指示に加え、Pythonで動く検査ツールが付いています。表現の見直し候補を探し、原文と最終稿を比べ、数値や否定などの変化を確認する仕組みです。[4]
読みやすい表現になっていても、「3日」が「30日」に変わっていたら採用できません。今回、意図的に数値、否定、主語と目的語を入れ替えた短文をそれぞれ検査すると、3組とも意味が変わる恐れのある候補として表示されました。
書き直した後に、どこが変わったかを確かめる工程まで用意されているのがうれしいところです。検査した最終稿と、渡す文章が一致するかを確かめる機能もあります。[4]
ただし、検査結果は正しさの保証ではありません。今回の合成文では、「関連」を「因果関係」に変えた例は語の差分に表示されたものの、優先して示す意味リスクの候補には入りませんでした。検査を手がかりに全文の差分を読み、事実や引用、言い切りの強さを人が確認する使い方が必要です。
いつものAI環境で、短い原稿から試せる
yomiyasuはGitHubで無料公開され、コードとドキュメントにはMIT Licenseが適用されています。利用するAI環境の料金は別ですが、スキルのために新しい有料サービスを契約する必要はありません。[1][5]
READMEには、次の導入コマンドが案内されています。AIのスキルを読み込める環境で、使っているツールに合う導入先を選びます。[1]
npx skills add nanaism/yomiyasu
導入後は、たとえば次のように頼めます。名前で呼び出す際の表記は導入方法で異なるため、認識されない場合はスキル一覧と公式の使い方を確認してください。[3]
draft.md を yomiyasu で推敲してください。
初めて読む人向けの解説記事です。
数値、固有名詞、引用、出典リンクは保ってください。
原文は残し、修正案を draft-edited.md に保存してください。
まずは、自分で内容を確かめられる短い原稿から始めると、変更を見比べやすくなります。元の原稿と修正案を並べ、「動作が追いやすくなったか」「条件が落ちていないか」を読んでみる。そこで気に入った直し方があれば、執筆後の仕上げに組み込めます。
まとめ
- yomiyasuは、主語・述語や条件の関係を確かめながら、日本語を読みやすく整える推敲スキルです。
- 文書の形式に合う表現を残し、書き換えた差分まで見直す手順が用意されています。
- 原稿と修正案を読み比べる使い方が基本です。いつものAI環境で、短い原稿から試せます。
「もっと自然に」と繰り返し頼んでいた人に、一度使ってほしいスキルです。文を直す観点が具体的なので、修正案を読みながら、自分の原稿をどう見直すかも考えられます。配布元のGitHubリポジトリに、詳しい使い方と推敲例がまとまっています。




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