ロシアは138機を飛ばし、37機が届いた
ウクライナ空軍の発表によると、9月20日夜にロシアが発射したドローンは138機だった。
ウクライナの防空システムはそのうち101機を迎撃した。迎撃率は73%。だが残りの37機がウクライナ各地の地上に到達した。
被害が確認されたのはキーウ州のほか、ハルキウ州、ドニプロペトロウシク州など複数の地域にわたった。住宅地への直撃は、ドネツクやヘルソンの前線地帯だけでなく、首都近郊でも起きた。キーウ州内で死亡が確認されたのは、双子の2人を含む計4名だった。
「標的は子どもたちだ」とゼレンスキーが言った
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は事件の発生後、短い声明を出した。
「このドローンには標的がある。民家が標的だ。子どもたちが標的だ」
ゼレンスキーはそう言い、ロシアによる意図的な民間人攻撃だと非難した。ロシア側は軍事施設を狙ったものだと主張している。
双子が死亡したアパートの周辺に軍事施設は確認されていない。現地のウクライナメディアは、爆発現場の写真とともに、崩れた壁と散乱した子ども用玩具の映像を伝えた。子どもたちが使っていたと思われる小さな靴が1足、瓦礫の外に転がっていた。
同じ夜に1,000機がモスクワへ向かっていた
この夜、ウクライナはロシアに対して過去最大規模の1,000機超のドローン攻撃を仕掛けていた。
モスクワ近郊の石油精製施設が炎上し、ロシア各地で爆発が相次いだ。ロシア国防省は大半を迎撃したと発表したが、モスクワ市長セルゲイ・ソビャニンは「首都史上最大の攻撃」と認め、3名の死亡を確認した。
ロシアによる138機の攻撃は、このウクライナ攻撃への対抗措置と見られている。双方が互いの国土にドローンを飛ばした夜だった。数字だけを並べると対称に見えるが、双子が死んだ事実がある。
子どもの死者数はカウントされ続けている
この2年間に、ウクライナで子どもが犠牲になった件数をUNICEFがまとめている。
2024年初頭から2025年末にかけて確認されたケースだけで、死亡が320件以上、重傷が1,600件超だ。このデータには今回のケースはまだ含まれていない。
ウクライナ検察の公式カウントによると、2022年2月の侵攻開始から2026年9月21日時点で死亡が確認された子どもの数は598名だった。ウクライナ検察は「裁判所が認定した件数のみ」と注記している。現場の混乱や未回収の遺体を考えると、実態はこの数字を上回る可能性がある。
「均等な報復」という言葉の意味
ロシア国防省は今回の攻撃について、「ウクライナが首都に大規模攻撃を仕掛けたことへの対抗措置だ」と説明した。
その言葉通りに受け取るなら、民間住宅地への攻撃は均等な報復ということになる。
ウクライナ軍は主に石油精製施設や軍事拠点を標的にしていると主張している。ロシア軍のドローンがキーウ州の住宅地を狙う理由があったとすれば何か。ウクライナ側はその問いへの答えを、双子の名前と写真と一緒に発信し続けている。戦争がどこで起きているかを双方の国民に伝える、それぞれの方法で。
まとめ
ロシアが9月20日夜に138機のドローンをウクライナに発射し、37機が各地に到達した。キーウ州の住宅に直撃したドローンで3歳の双子が死亡した。同日夜ウクライナはモスクワへ1,000機のドローンを飛ばしており、双方が互いの国土を攻撃した夜だった。
- ウクライナの防空システムはロシアのドローン138機のうち101機を迎撃したが、73%の迎撃率では全ての民間被害を防ぎ切れない
- ロシアは「対抗措置」と説明しているが、被害を受けたのは軍事施設ではなく民間住宅地だった
- UNICEFのデータでは2024〜2025年に確認された子どもの死亡だけで320件以上に上り、今回のケースはその後に加わる






