「大きな惨事だ」
ジョゼ・マリア・ペレイラ・ネヴェス大統領は、自身のフェイスブックで「大きな惨事」と述べた。
大統領は日曜、犠牲者の葬儀に参列している。
人口およそ50万人の島国で、25人が一度に亡くなるという規模がどれほどのものか。日本に置き換えれば、6,000人規模の事故に相当する計算になる。
現地の保健当局によれば、遺体のうち七体は状態を理由にすぐ埋葬された。
火口へ行った帰りだった
バスはピコ・ド・フォゴの火口への遠足を終え、サン・フィリペへ戻る途中だった。
事故が起きたのはカンパナス・デ・シマの山道である。
運転手は学期中、この生徒たちを学校へ送り迎えしていた人物だった。遠足は毎年、子どもたちへの贈り物として自分で企画していたという。
その運転手も亡くなった。
現場は岩場の谷で、救助隊は夜通し作業を続けた。車内に閉じ込められた人を運び出すのに時間がかかっている。
事故の原因は、当局がまだ特定していない。
山道と、ブレーキと
原因の特定を待つべきではあるが、この形の事故には共通する背景がある。
火山島の道は、標高差が大きく勾配が続く。下りが長い区間では、ブレーキの温度が上がって効きが落ちることがある。
観光用の大型車は乗客を満載していると重くなり、その分だけ制動に負荷がかかる。
ガードレールの有無や、路肩の幅も結果を分ける。谷に落ちるか、路肩で止まるかの差は数十センチのこともある。
もっとも、これは一般論に過ぎない。今回の事故がこのどれかに当てはまるかは、調査を待つしかない。
小さな国で起きるということ
カーボベルデは西アフリカ沖の島国で、十の島から成る。
観光と海外からの送金が経済の柱になっている。フォゴ島のピコ・ド・フォゴは、その観光の中心にある火山だ。
こうした国では、事故の影響が数字以上に広がる。25人の中には、同じ学校の同じ学年の生徒が何人も含まれている可能性が高い。
医療体制も限られる。重傷者を島外へ搬送するには、航空機の手配が要る。
日本の報道では、こうした小国の事故は短い記事で流れていく。ただ、島の側から見れば、これは国家的な喪失である。
遠足という言葉
この事故で気になるのは、運転手が毎年この遠足を自分で企画していたという部分だ。
学校の送迎を担当し、その延長で、子どもたちを火山へ連れて行く。誰かに頼まれた仕事ではない。
そうした行事の帰り道で起きた。
安全を語るとき、制度や規則の話になりやすい。ただ、こうした善意で成り立っている移動が世界中にあることも確かである。
日本でも、地域の行事やスポーツの遠征で、保護者や関係者が運転を引き受ける場面は多い。
同じ形の移動が身近にあると気づくと、この事故は少し近くなる。
まとめ
- カーボベルデのフォゴ島で観光バスが谷へ転落し、少なくとも25人が死亡した。32人が乗っており、多くが十代の生徒だった
- バスはピコ・ド・フォゴの火口への遠足の帰りだった。運転手は学期中に生徒を送迎しており、この遠足を毎年自分で企画していた
- ネヴェス大統領は「大きな惨事」と述べ、葬儀に参列した。人口約50万人の島国で25人という規模は、日本なら6,000人規模に相当する
出典・参考
- At least 25 dead in bus crash in Cape Verde's Fogo Island — ABC News(2026年9月6日)
- At least 25 dead in Cape Verde bus crash, most of them children and teenagers — Africanews(2026年9月6日)
- Cape Verde's Fogo Island bus crash: At least 25 dead — CTV News(2026年9月6日)
- Cape Verde's President Neves attends funeral of bus crash victims — Africanews(2026年9月6日)



