まず結論:いつ・どこで・どう見る
最初に試合の基本情報を押さえておこう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | FIFAワールドカップ2026・グループF 第2戦 |
| カード | 日本 vs チュニジア |
| 日時(日本時間) | 6月21日(日)13:00 キックオフ |
| 会場 | エスタディオ・モンテレイ(メキシコ/収容5万3000人超) |
| 地上波 | 日本テレビ系列 |
| 衛星放送 | NHK BS(21時からBSP4Kで4K録画放送) |
| ネット配信 | DAZN(日本代表戦は無料配信枠) |
注意したいのは配信まわりだ。 今大会はABEMAでの中継はなく、ネット配信はDAZNが担当する。日本代表戦は無料配信の対象なので、有料プランに入っていなくてもアカウント作成・ログインだけでスマホやPCから観られる。 一方で、地上波(日テレ)のTVer同時配信は行われない見込み。外出先でスマホ観戦するなら、DAZNを準備しておくのが安全だ。
第1節を振り返る — 明暗が分かれた両者
この一戦の意味を理解するには、両チームの初戦を知っておく必要がある。結果は対照的だった。
日本は、オランダと2-2のドロー
日本は初戦で、過去3度の準優勝を誇る強豪オランダと対戦。2度リードを許しながら、そのたびに追いついた。 57分にMF中村のミドルシュートで一度は同点に。再び勝ち越されたあとも、89分、右コーナーキックの流れから劇的に追いつき、2-2で勝ち点1をもぎ取った。 日本がワールドカップの初戦をドローで終えたのは、自国開催だった2002年大会以来、実に24年ぶり。強豪相手に格負けしない、上々のスタートを切った。
チュニジアは、スウェーデンに1-5の大敗
対するチュニジアの初戦は、まったく違う表情だった。 アフリカ予選を無失点で突破した堅守が売りのはずが、スウェーデンの前に1-5で粉砕された。ニューカッスルのイサク、スポルティングのギェケレシュという強力2トップに振り回され、5失点。 グループF最下位での発進となり、初戦後にはエルヴェ・ルナール新監督を招へいするという異例の決断に踏み切っている。明日の試合は、その新監督の初陣でもある。
この結果、グループFの順位は次のように並んでいる。
日本にとっては、最下位に沈むチュニジアを叩いて勝ち点を3に伸ばし、突破争いで主導権を握りたい一戦。一方のチュニジアは、後がない状態で新監督とともに反撃に出てくる。立場の違いが、試合のテンションを高める。
過去の対戦:日本3勝1敗、でも忘れられない「0-3」
日本とチュニジアは、実は何度も顔を合わせてきた相手だ。通算では日本が3勝1敗とリードしている。ただし、その1敗がやっかいな記憶を残している。
2022年6月、大阪で行われたキリンカップ決勝。日本は主力を温存した布陣でチュニジアに挑み、守備の連携ミスを突かれて0-3で完敗した。攻撃も沈黙し、何もできずに終わった苦い試合だ。 ただ、その翌2023年10月には、古橋亨梧と伊東純也のゴールで2-0と雪辱を果たしている。森保監督のもとで戦った直近の対戦では、しっかり力の差を示した。 明日の一戦は、ワールドカップという最大の舞台での再戦。過去の勝ち負け以上に、チームの完成度と勝負強さが問われる。
チュニジアという相手の正体
「アフリカの伝統国」と言われても、チュニジアにピンとこない人は多いだろう。明日の相手を、もう少し解像度高く知っておこう。
堅守がアイデンティティ、だが初戦で崩れた
チュニジアの持ち味は、組織的な守備だ。アフリカ予選を無失点で突破した実績が示す通り、本来は簡単に崩れないチームである。 ところが初戦のスウェーデン戦では、その看板が機能しなかった。相手の強力2トップに5失点を喫し、自慢の堅守が完全に崩壊。結果として、初戦後の監督交代という劇薬につながった。
新指揮官エルヴェ・ルナール
新たに就任したエルヴェ・ルナールは、アフリカサッカーを知り尽くした名将だ。ザンビアやコートジボワールをアフリカネーションズカップ優勝に導き、サウジアラビアを率いた前回ワールドカップでは、優勝するアルゼンチンを撃破する大金星を演出した人物でもある。 就任からわずか数日での初陣。戦術を一から落とし込む時間はないが、「規律を引き締め、まず守備から立て直す」のがこの監督の真骨頂だ。初戦のように間延びした守備ではなく、コンパクトに引いて構えてくる可能性が高い。
警戒すべきタレント
個の能力は侮れない。中盤にはマンチェスター・ユナイテッド育ちのハンニバル・メイブリがいて、運動量と推進力でゲームを動かす。初戦でも、彼の左サイドからのクロスが唯一の得点を生んだ。 スウェーデン戦で守備網が空転した反省から、明日は「引いて、カウンター一発」に賭けてくる展開が予想される。日本にとっては、攻め込みながらも背後を取られない、規律あるビルドアップが鍵になる。
日本の注目ポイントとキープレーヤー
8大会連続8度目の出場となる今回の日本代表。今大会のチーム編成には、いくつかの注目点がある。
三笘・南野不在を「総合力」で補えるか
最大のトピックは、エースの一人である三笘薫が負傷で選外となったこと。さらに南野拓実もメンバー外、主将格の遠藤航も負傷で離脱と、招集の段階から変動が続いた。 それでも、レアル・ソシエダで「リーガ屈指」と評される久保建英を軸に、欧州の主要リーグでプレーする選手が並ぶ。突出した個に頼るのではなく、チーム全体の総合力でこの穴を埋められるかが、今大会の日本のテーマだ。
「引いた相手をこじ開ける」難しさ
明日のチュニジアは、初戦の反省から守備を固めてくる公算が大きい。オランダのように前から来る相手とは、まったく違う試合になる。 スペースのない密集を、いかに崩すか。ここで効くのが、久保のひらめき、伊東のスピード、そして鎌田のラストパスだ。初戦で同点弾を決めた鎌田の調子が続けば、攻撃の幅は一気に広がる。 「強豪との打ち合い」ではなく「格下をこじ開ける」――勝って当然と見られる試合をきっちり勝ち切れるかは、強いチームの条件でもある。
勝ったら何が起きる? 突破条件を整理する
「勝てば突破決定」と思いがちだが、実はそう単純ではない。第2戦で日本の突破が確定する筋道はなく、最終節を待つことになる。それでも、勝利の価値は非常に大きい。
今大会から、各グループ上位2チームに加え、3位チームのうち成績上位8チームも決勝トーナメント(新設のラウンド32)に進める。1勝でも挙げれば、3位での通過も視野に入る構造だ。 だからこそ、明日のチュニジア戦は「取りこぼせない試合」。ここで勝ち点3を奪えれば勝ち点4となり、最終節のスウェーデン戦を自力突破がかかる勝負として迎えられる。 逆に引き分け以下だと、オランダ対スウェーデンの結果次第という、他人任せの展開に追い込まれる。日本の運命を自分たちの手に握り続けるために、明日は勝ち切りたい。
明日を100倍楽しむ、3つの視点
最後に、テレビの前で観戦するときに意識すると面白くなるポイントを挙げておく。
- 序盤の入り方を見る。引いて構えるチュニジアを、日本が前半のうちにこじ開けられるか。早い時間に先制できれば、相手は前に出ざるを得ず、試合は一気に開ける。
- セットプレーに注目。初戦の同点弾はコーナーキックから生まれた。引いた相手を崩す近道は、止まったボールにある。
- 交代の采配を読む。初戦同様、終盤の交代選手が試合を動かす可能性が高い。森保監督が「誰を、いつ」投入するか。ここに勝負へのメッセージが表れる。
死の組と言われたグループFで、初戦の勝ち点1を「価値ある1」に変えられるかは、明日にかかっている。 日曜の13時。あなたは、どこで、誰と、この一戦を見届けるだろうか。
出典・参考
- FIFA公式 — FIFAワールドカップ2026
- Goal.com 日本 — 日本代表 チュニジア戦 日程・放送・キックオフ時刻
- NHK・日本経済新聞 — 日本2-2オランダ 第1戦 マッチレポート
- スポーティングニュース/スポーツナビ — スウェーデン5-1チュニジア 第1節
- JFA公式 — キリンカップ2022/キリンチャレンジカップ2023 試合結果
- 朝日新聞・spocale ほか — グループF 決勝トーナメント進出条件



