3日目に4人を救出、行方不明数は確定せず
AP通信によると、ビルはナイロビのイーストリー地区9番街で23日に崩れた。繁華街に面した工事現場で、建設作業員のほか、地上階と地下の店舗にいた人が巻き込まれた可能性がある。コンクリートの床が重なる中、救助隊は鉄筋とがれきを取り除き、25日に新たに2人を救出した。[1]
救出された仕立屋のビクター・オニャンゴ氏は、がれきの向こうにいた店主ザイナバ・モハメド氏の位置を救助隊へ伝えた。2人は治療後に退院した。現場では警察、赤十字、国防軍などが活動を続けている。ケニア警察は、家族と連絡が取れない人に現場の赤十字窓口か緊急番号1199へ届け出るよう求めた。[2] 26日の現地報道でも、4人の搬送と捜索の継続が確認された。[3]
行方不明数は確定していない。内相が23日に示した7人は当時の把握数で、赤十字への届け出はその後47件に増えた。重複、現場から退避済みの人、連絡が取れないだけの人を照合する前の数字である。47人が全員、がれきの下にいるとは言えない。
建設許可と使用許可の二段階が破られた
AP通信は、当局の説明として、建物は建設の承認を受けておらず、店舗を入れるための使用許可証もなかったと報じた。[1] 工事中の建物で店舗が営業していたなら、建設の安全と利用者の安全という二つの監督が同時に機能していなかったことになる。
ただし、許可がなかった事実だけで崩壊の技術的原因は決められない。設計、地盤、資材、施工、増築、監理のどこに問題があったかは調査が必要である。原因調査前に「手抜き工事」と断定すれば、責任の所在や再発防止を誤る。
所有関係も複雑である。登録上の所有者はすでに死亡し、遺族と別の当事者が共同所有していたとされる。誰が建設を発注し、誰が店舗利用を認め、誰が行政からの通知を受け取ったのかはまだ明らかでない。警察は崩壊状況の捜査を続けている。
罰金が事業継続の費用になっていなかったか
ナイロビ郡のジョンソン・サカジャ知事は、建築規制違反に対する現在の罰金を、開発業者にとって軽すぎるとの認識を示し、厳格な執行を求めた。[1] 罰金が工事停止や建物の封鎖より安ければ、違反を続ける費用として扱われるおそれがある。
監督を実効的にするには、少なくとも四つの記録をつなぐ必要がある。
- 建設承認:設計と階数が承認内容に合っているか。
- 現場検査:基礎、柱、床を工程ごとに誰が確認したか。
- 停止命令:違反を見つけた後、電気、水、立ち入りを実際に止めたか。
- 使用許可:工事中の区画で店舗や住居の利用を認めていないか。
書類が別々の部局にあると、建設許可がない建物へ電気や営業許可が出ることがある。データを一つに集めるだけでなく、未承認の階数や使用を検知した時点で現場へ権限を持つ担当者を送る必要がある。
救助と原因調査を混ぜてはいけない
現場では、救助隊が人のいる可能性がある空間を探しながら、重機でがれきを除く。構造が不安定なまま大きく動かすと、残った空間を潰す危険がある。市民が近づけば、救急車や重機の動線も狭くなる。警察が周辺から離れるよう求めたのは、作業空間を確保するためである。[2]
一方、原因調査では、崩れた部材、設計図、検査記録、資材の試験結果を保存しなければならない。救命のための撤去と、証拠保全は時に衝突する。現場写真、位置情報、撤去した部材の記録を残しながら作業する体制が要る。
企業にとっても、テナント契約があることは安全の証明にならない。入居前に使用許可証、避難経路、消防設備、工事区画との分離を確認し、建物所有者だけでなく自治体の記録と照合する必要がある。賃料が安い、立地が良いという利点は、営業停止や人命事故の損失を埋めない。
次に確認すべきは命令の履歴と責任者
今後は、行方不明届の照合、救助活動の終了判断、崩壊原因、建設承認の申請履歴、自治体の検査と停止命令、店舗を入れた責任者が焦点になる。逮捕や処分の有無だけでなく、行政がいつ違反を把握し、どの措置を実行したかを時系列で見る必要がある。
再発防止は罰金を上げるだけでは足りない。未承認建物を人が使う前に止める仕組みと、命令が実行されたかを確認する仕組みが必要である。今回の救助者数と行方不明数は変わりうるため、確定値と届け出件数を分けて追うことも欠かせない。
まとめ
- 建設中の18階建てビルが崩壊し、25日までに4人が救出された。行方不明届は照合中で、がれきの下にいる人数とは一致しない。
- 建設承認と使用許可がないまま店舗が営業していたが、崩壊の技術的原因はまだ確定していない。
- 再発防止には、許可、工程検査、停止命令、使用許可をつなぎ、未承認建物への立ち入りを実際に止める必要がある。
出典・参考
- AP通信「4 people rescued on third day after Kenya building collapse as families lose hope」(2026年10月25日)
- People Daily「Eastleigh building collapse: Police confirm rescue of 4 people」(2026年10月25日)
- Capital FM Africa「Eastleigh building collapse: Four survivors in hospital as rescue efforts continue」(2026年10月26日)







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