「繰り返しの警告を無視した」
CENTCOMは10月10日、公式声明で「乗組員は繰り返しの警告を無視し、イランへの継続中の海上封鎖を突破しようとした。大型貨物船はイラン港を出港後、地域水域を通過しようとしていた」と発表した[2]。
声明はさらに「オマーン湾とホルムズ海峡アプローチで活動するすべての海事関係者は、CENTCOMからの封鎖警告に従ってほしい。チャンネル16で米海軍と連絡を取るよう」と勧告している。
封鎖は7月14日に再開された[3]。3か月の執行期間中に、商業船4隻が推進不能にされ、135隻の通航が阻止された。IRGCに関連するタンカー10隻も撃沈されている。
商業船への精密攻撃には批判もある。米上院議員クリス・マーフィーはSNSで「なぜ納税者が商業船を撃つために数十億ドルを払わなければならないのか」と問いかけた[3]。
「海峡より広い支配」とイランは言う
イランの革命防衛隊(IRGC)は10月10日、ホルムズ海峡南側の「違法ルート」を航行しようとしたLPGタンカー「NVサンシャイン」を攻撃したと主張した[3]。
「われわれはすでに海峡の管理を掌握している」とIRGCは述べ、活動範囲をさらに広げる意思を示唆した。オーシャン・モリカの無力化とほぼ同じ時間帯の出来事だ。
世界の石油とLNGの約5分の1がホルムズ海峡を通る[4]。オマーン湾はその玄関口に位置する。米軍もIRGCも「ホルムズの外側」での活動を主張している以上、安全に航行できる水域はさらに狭まりつつある。
封鎖が長引けば値段が動く
ブレント原油は10月10日時点で1バレル104.72ドル前後だった[5]。
日本の中東産原油への依存度は約95%とされる。現在のガソリン小売価格は170.2円/L前後で、うち50.7円/Lが政府補助金で抑えられている[6]。補助が縮小・廃止されれば、消費者が目にする数字は大きく跳ね上がる。
物流コストも連動する。中東航路の海上保険料は今年初頭から上昇を続けており、最終的に輸入品の価格へ転嫁される。ホルムズの外側での動きは、数か月後の給油スタンドの表示に影響しうる。
まとめ
米軍が10月10日、ホルムズ海峡の外側のオマーン湾でパナマ船籍の貨物船を無力化した。イランの海上封鎖を突破しようとした船への措置だ。IRGCも同時期に「ホルムズより広い支配」を主張しており、双方の対峙域が拡大している構図が浮かぶ。
中東産原油に95%を頼る日本にとって、封鎖の長期化と戦線の拡大は原油価格と輸送コストを通じ、暮らしの値段に直結しうる問題だ。
出典・参考
- U.S. Central Command (@CENTCOM) — X, 2026年10月10日
- U.S. Forces Disable Cargo Vessel Attempting to Violate Blockade — EIN Presswire(CENTCOM公式声明), 2026年10月10日
- US forces disable ship 'attempting to run' Iran blockade in Gulf of Oman — Al Jazeera, 2026年10月11日
- 2026 Strait of Hormuz campaign — Wikipedia
- US fighter jet strikes cargo ship in Gulf of Oman as Iran blockade tightens — The Tribune, 2026年10月11日
- 石油製品価格調査(週次) — 資源エネルギー庁






