「この規模の上陸は5年ぶり」と気象庁は言った
中心気圧945ヘクトパスカル、最大風速50メートル。上陸直前の台風25号は「強い台風」の上位に位置する勢力だ。
気象庁の担当者は午前5時の会見でこう述べた。「シルバーウィークと重なった形での上陸は、直近の記録を振り返っても2009年以来のケースになります」
連休中は鉄道と航空のダイヤが年間で最も混雑するタイミングのひとつだ。9月20日夜から21日にかけて先島諸島と奄美地方はすでに暴風域に入り、トカラ列島の口之島では瞬間風速48メートルを記録した。
九州南部でも断続的に激しい雨が続き、宮崎県内の複数の河川が氾濫危険水位を超えた。
新幹線は計画運休へ。飛行機も午後から欠航相次ぐ
JR東海は9月21日の東海道新幹線について、午後2時以降の名古屋以西での計画運休を検討していると発表した。最終判断は午前10時をめどに公表される予定で、静岡以東については引き続き状況を確認するとしている。
東海道新幹線が午後に計画運休するのは、2024年の台風10号以来だ。当時は4日間にわたって上下双方が運休し、帰省できず延泊した旅行者が数万人規模にのぼった。
航空便も中部国際空港を発着する便を中心に午後の欠航が相次いでいる。ANAとJALは共に「午後2時以降の出発便については状況を確認しながら随時欠航を決定する」と公式サイトで案内した。伊丹・関西国際空港発着便についても同様の対応が予告されている。
帰省先に向かう予定だった人、旅行で関西に滞在している人が多い時期でもある。交通機関の公式サイトで最新の運行情報を確認する必要がある。
9月はなぜこんなに台風が来るのか
9月は台風の最盛期だ。
日本列島への台風上陸件数を月別に見ると、8月と9月に集中する。9月後半は太平洋高気圧が少し弱まり始め、その端を台風が通り抜けやすくなる。シルバーウィークが設定される9月第3月曜日(敬老の日)と秋分の日は、統計的に最も台風が来やすい時期と重なっている。
気候変動の影響もある。西太平洋の海面水温が高い状態が続くようになり、台風が強い勢力を保ったまま北上するケースが増えている。台風25号も、九州に近づく段階で勢力をほとんど落とさなかった。2024年の台風10号も「迷走しながら強い勢力を維持し続けた」ことが被害を拡大させた。
今すぐ確認してほしいこと
帰省・旅行中の人には、今すぐ取れる行動がいくつかある。
まず予約している交通機関の公式サイトで、運行状況を確認する。JR各社、航空会社ともに公式サイトやアプリにリアルタイムの運行情報を掲載している。ニュース記事よりも情報が速い。
次に、現在の宿泊地や目的地の安全確認をしてほしい。沿岸部や山間部にいる場合は、自治体のハザードマップと避難情報を確認しておく必要がある。土砂災害警戒情報が出た地域では、早めに高い場所へ移動しておくことが有効だ。
22日の午後以降に計画を変更できる人は変更を検討してほしい。台風の通過は今夜から明朝にかけてがピークとなる見通しで、22日の昼過ぎには東日本でも天気が回復してくる可能性がある。
まとめ
台風25号(ダジアン)が9月21日に東海・近畿地方へ上陸する予報で、シルバーウィーク中の帰省・旅行に直撃する。気象庁は暴風・大雨への厳重警戒を呼びかけ、東海道新幹線は午後の計画運休を検討中だ。航空便の午後欠航も相次いでいる。
- 台風25号の上陸規模は「強い台風」上位で、最大瞬間風速60メートル・総雨量400ミリ超の予報が出ている
- シルバーウィークと台風上陸が重なるのは2009年以来で、交通の混乱が長引く可能性がある
- 旅行・帰省中の人はJR・航空会社の公式サイトで最新情報を確認し、早めの行動変更を検討してほしい






