Opinion
仏西の山火事で32万人が避難、欧州経済が突きつけられた「気候適応に年700億ユーロ」という重い請求書
フランスとスペインで山火事が同時多発し、両国あわせて32万人超が避難した。フランスの年初来焼失面積は11万5000ヘクタールに達し、スペインは史上初の全国緊急事態を宣言している。だが本質は火災そのものではない。欧州は世界平均の2倍の速さで温暖化しており、Bloombergは極端な熱がすでに経済ショックとして定着したと報じた。欧州委員会の試算では、必要な適応支出は年間約700億ユーロにのぼる。保険が引き受けを絞り、税収が細り、適応の財源が圧迫される悪循環をどこで断つのか。猛暑と豪雨に直面する日本にとっても、数年先を映す鏡になる。
西田 航
