Health
コンゴのエボラが300人超の死者。ワクチンの効かない型が突く世界の備え
コンゴ民主共和国東部で広がるエボラ出血熱の流行が、死者300人を超えた。6月25日時点で確定患者1,155人・確定死亡304人。WHOは5月17日に国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)を宣言した。今回の原因はブンディブギョ型で、過去の流行で使われたワクチン「エルベボ」が効かない。WHOは5月28日、同ワクチンの使用を非推奨とし、レムデシビルや抗体医薬を臨床試験の候補に挙げた。承認された治療はなく、紛争・飢餓・援助縮小が対応を阻む。コンゴでは17回目、前回流行からわずか5カ月での再発である。既存の対策が通じない型の流行が突く「世界の備えの穴」を、日本の感染症対策・創薬基盤・国際保健への関与という観点から読み解く。
西田 航
