Opinion黒海で穀物を積んだ船が燃え続けている。小麦は2年ぶりの高値へ駆け上がったロイター集計で7月に攻撃された船舶は57隻、港湾施設への攻撃は67回。8月にはノヴォロシースクとイズマイルが相次いで攻撃され、小麦の国際価格は1月比約25%高の2年ぶり高値に。ウクライナは輸出予測を半減させ、ロシアの8月輸出も10年ぶりの低水準へ沈む。西田 航Aug 16
Money世界の食料価格が3年半ぶりの高値になった。次はパンと食用油が家計を直撃する国連食糧農業機関(FAO)が8月7日に発表した7月の世界食料価格指数は131.1ポイントとなり、2023年1月以来の高水準を付けた。前月比の上げ幅は0.6%と小さいが、中身が悪い。小麦は黒海の輸出混乱と欧州の熱波で前月比5.8%高、植物油はバイオ燃料需要で2022年6月以来の高値になった。世界食糧計画(WFP)は2026年半ばまでに最大4,500万人が新たに深刻な飢餓に陥ると警告する。小麦の9割を輸入に頼る日本では、10月の政府売渡価格の改定が国内波及の分水嶺になる。パンと食用油の値札が、再び動き出そうとしている。西田 航Aug 8
Engineeringスーパー・エルニーニョが98%確度で襲来。食料・肥料・サプライチェーンに広がる「気候の請求書」米コロンビア大IRIの最新予測で、2026年5〜7月のエルニーニョ発生確率が98%、年末まででも90%超に達した。太平洋の海面水温は平年比+1.7度、米国は観測史上最も暖かい年始で牛肉価格は過去最高水準に接近。肥料は地域により前年比30%超の値上がり、東南アジアの米・パーム油・豪州の小麦・大麦に下振れ懸念が広がる。パナマ運河は2024年に通航数を36→24隻に絞った前例があり、海運コストの上振れも視野に入る。CNBC・FT・クレームズジャーナル・J.P.モルガン・FAO・WFPの分析を横断し、小麦自給率16%・トウモロコシほぼ全量輸入の日本で、食費・物流費・肥料調達・損害保険・気候適応投資という5つの経路から家計と経営に届く「気候の請求書」を読み解く。西田 航May 29