年収別の上限額は「目安」として使う
次の金額は、給与収入のみ、独身または共働き、扶養なしを想定した概算だ。家族構成、社会保険料、医療費控除、住宅ローン控除、iDeCoなどで変わるため、寄附額を確定する数字ではない。
| 給与年収 | 寄附上限額の目安 |
|---|---|
| 400万円 | 約4万2,000円 |
| 500万円 | 約6万1,000円 |
| 600万円 | 約7万7,000円 |
| 700万円 | 約10万8,000円 |
| 800万円 | 約12万9,000円 |
| 1,000万円 | 約17万6,000円 |
| 1,200万円 | 約24万2,000円 |
上限ぎりぎりまで寄附するなら、簡易表ではなく総務省の計算資料やポータルの詳細シミュレーターで確認する。所得や控除が確定していない時期は、概算上限の7〜8割まで先に寄附し、11〜12月に残額を調整すると超過しにくい。
副業・RSU・ストックオプションがある場合
副業で確定申告するならワンストップは使わない
副業の有無だけでワンストップ特例が自動的に使えなくなるわけではない。しかし、副業所得などを理由に確定申告を行う場合、提出済みのワンストップ特例は無効になる。確定申告書には、ワンストップ申請済みの分も含め、すべてのふるさと納税を記載する必要がある。
RSUは権利確定時の給与所得を含める
一般にRSUは権利確定時の時価が給与所得として扱われ、年間所得が増える要因になる。外資系企業で複数回vestする場合は、円換算した給与所得を見落とさないことが重要だ。売却益が出た場合は別の所得区分が関係するため、勤務先の明細と証券口座の記録を分けて整理する。
ストックオプションは制度ごとに課税時点が違う
税制適格か非適格か、権利行使や売却の時期はいつかによって所得計算が変わる。簡易シミュレーターに「年収」だけを入れて終えず、会社から受け取った書類をもとに税理士または税務署へ確認したい。生成AIの試算だけで寄附上限を決めるのは避ける。
ワンストップ特例と確定申告の違い
| 項目 | ワンストップ特例 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 主な対象 | 確定申告が不要な給与所得者 | 確定申告をする人 |
| 寄附先 | 年間5団体以内 | 団体数の制限なし |
| 手続き | 各自治体へ申請 | 全寄附を申告書に記載 |
| 控除の反映 | 翌年度の住民税 | 所得税と翌年度の住民税 |
| 医療費控除・副業申告との併用 | 確定申告すると無効 | まとめて申告する |
「5回まで」ではなく「5自治体まで」だ。同じ自治体へ複数回寄附しても1団体として数える。6団体以上に寄附した場合や、医療費控除などで確定申告する場合は、全寄附分を確定申告に含める。
2026年はポータル独自ポイントで選ばない
2025年10月1日から、寄附に伴って独自ポイントなどを付与するポータルサイトを通じた募集が禁止された。楽天の買い回りなど、ふるさと納税の寄附額に応じたポータル独自ポイントを前提にした古い攻略法は、2026年には使えない。
通常の買い物と同様に決済で付くクレジットカードの基本ポイントは規制の除外対象だが、付与条件はカード会社ごとに異なる。ポイント倍率より、次の順番で選ぶほうが失敗しにくい。
- 寄附上限を超えない
- 必ず使う返礼品を選ぶ
- 配送月と保管場所を確認する
- オンライン申請や証明書発行の使いやすさを見る
- 最後に決済手段の通常還元を確認する
エンジニアに向く返礼品
返礼品は「市場価格が高いもの」より、確実に使うものを選ぶ。生活費の置き換えになるほど、選択ミスが少ない。
| カテゴリ | 向いている理由 | 申込前の確認 |
|---|---|---|
| 米・水・保存食品 | 日常支出を置き換えやすい | 配送量と賞味期限 |
| ティッシュ・洗剤 | 消費量を予測しやすい | 保管スペース |
| 定期便 | 到着を分散できる | 配送月の変更可否 |
| 地場の家電・機器 | 仕事環境の更新に使える場合がある | 市場価格と保証条件 |
| 宿泊・体験 | 休暇やワーケーションに使える | 利用地域と有効期限 |
返礼品は寄附の対価として購入する商品ではない。市場価格だけで得を計算せず、応援したい自治体や寄附金の使い道も確認したい。
申し込みから控除確認までの5ステップ
1. 今年の所得と控除を見積もる
給与、賞与、副業、RSUなどの見込みを整理し、iDeCo、医療費控除、住宅ローン控除なども入力する。所得が不確定なら上限を低めに置く。
2. ワンストップか確定申告かを先に決める
確定申告の予定がなく、寄附先が5団体以内ならワンストップ特例を検討する。それ以外は確定申告を前提に証明書を保管する。
3. 配送と保管を分散する
冷凍食品や米を同じ月に集中させない。定期便や配送月指定を使い、冷凍庫と収納の空きを先に確認する。
4. ポータルの使いやすさを比べる
2026年は寄附額連動のポータル独自ポイントではなく、返礼品の在庫、オンラインのワンストップ申請、寄附金控除証明書、配送管理の使いやすさで選ぶ。
5. 翌年の控除を確認する
確定申告なら申告内容を保存し、ワンストップ特例なら翌年6月ごろに届く住民税決定通知書で寄附金税額控除を確認する。寄附しただけでは手続き完了ではない。
よくある質問
年収800万円のエンジニアはいくらまで寄附できますか?
給与収入のみ、独身または共働き、扶養なしなら約12万9,000円が目安だ。ただし家族構成、社会保険料、iDeCo、住宅ローン控除、RSUなどで変わる。詳細シミュレーターで再計算してから申し込んでほしい。
ワンストップ特例と確定申告は併用できますか?
できない。確定申告をするとワンストップ特例は無効になるため、申請済みの分も含めて全寄附を確定申告書に記載する。
6回寄附したらワンストップ特例は使えませんか?
回数ではなく自治体数で判断する。同じ自治体への複数回寄附を含め、寄附先が5団体以内で他の条件を満たせば利用できる。
2026年も楽天などのポイントは付きますか?
寄附額に応じたポータルサイト独自ポイントは、2025年10月1日から原則付与されない。通常の商取引と同じ決済ポイントは除外されるが、実際の付与条件はカード会社に確認が必要だ。
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まとめ
- ふるさと納税の上限は年収だけで決まらず、副業、RSU、家族構成、各種控除を含めて確認する必要がある。
- 確定申告をする年はワンストップ特例が無効になるため、申請済み分も含めてすべて申告する。
- 2026年はポータル独自ポイントではなく、上限管理、使う返礼品、申請と証明書の扱いやすさを優先したい。




