発表会の登壇者──異色の顔ぶれ
3月18日(水)12時からYouTubeで配信される発表会には、テック・エンタメ業界を横断する面々が名を連ねている。
| 登壇者 | 肩書き・代表作 | POPOPOとの関わり |
|---|---|---|
| 川上量生 | ドワンゴ創業者 | CXO・UXデザイナーとして参画 |
| 庵野秀明 | 映画監督(「エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」) | 登壇予定 |
| ひろゆき(西村博之) | 2ちゃんねる創設者 | 登壇予定 |
| GACKT | アーティスト・実業家 | 登壇予定 |
| 手塚眞 | ヴィジュアリスト・手塚治虫の長男 | 登壇予定 |
| 岩城進之介(MIRO) | VRM開発者・エンジニア | 技術責任者 |
エンジニアリングを率いるのは、3DアバターファイルフォーマットVRMの開発などで知られる岩城進之介(MIRO)氏。ドワンゴのシステム開発に長く携わった技術者だ。
「POPOPO」のコンセプト──6つのキーワード
正式発表前のため全容は明かされていないが、公式サイトやティザー映像から読み取れるキーワードを整理する。
| キーワード | 推測される意味 |
|---|---|
| カメラのいらないテレビ電話 | 顔出しなしで映像コミュニケーション → アバターを活用 |
| 人間がアプリを作る最後のSNS | AIが開発を担う時代の到来を前提にした「人間製」の矜持 |
| スマホのメタバース | VRヘッドセット不要、スマホで完結するメタバース体験 |
| 普通の会話をエンタメにする | 日常会話そのものをコンテンツ化する仕組み |
| プロじゃなくても発信ができる | 配信者でなくても楽しめるコミュニケーション設計 |
| まったく新しいVRサービス | VR技術を使いながら、既存のVRサービスとは異なるアプローチ |
これらを総合すると、POPOPOは「アバターを使ったカジュアルな映像コミュニケーション」を核とする新しいSNSの形を目指していると推察される。
技術基盤──VRMとアバターコミュニケーション
POPOPOの技術的な特徴として注目されるのが、VRM(Virtual Reality Model)の活用だ。
- VRMは、3Dアバターの汎用ファイルフォーマット。VRChat、clusterなどで広く使われている
- 岩城氏がVRMの開発に携わった経験を持つことから、アバター技術がサービスの中核になると見られる
- 「カメラのいらないテレビ電話」は、リアルタイムでアバターを動かしながら音声通話することを意味する可能性が高い
VRヘッドセットを必要としない「スマホのメタバース」という位置づけは、既存のVRサービスが抱える「デバイスの壁」を越えるアプローチとして興味深い。
「人間がアプリを作る最後の時代」──AI時代への問いかけ
最も印象的なのは、「人間がアプリを作る最後のSNS」というコピーだ。
これはAIによるソフトウェア開発の自動化が急速に進む現状を踏まえた宣言といえる。2025年以降、GitHub CopilotやCursor、Claude Codeといったツールが開発現場を変え、AIがコードを書く割合は増え続けている。
そうした時代に、あえて「人間が作った」と明示する姿勢は、クラフトマンシップへのこだわりとも、マーケティング的な差別化とも読み取れる。
3月18日に何が明かされるのか
現時点では多くが「謎」に包まれている。
- 収益モデルは何か(サブスクリプション、投げ銭、広告、それとも別の形か)
- ターゲットユーザーは誰か(VTuberファン、カジュアルユーザー、ビジネス利用)
- 既存サービス(VRChat、cluster、REALITY)とどう差別化するのか
- 庵野秀明氏やGACKT氏の関与はゲスト出演か、それともサービス設計への参画か
川上量生氏はニコニコ動画で日本のインターネット文化を大きく変えた人物だ。その次の一手がどこに向かうのか。3月18日の発表会で、「POPOPO」の全貌が明らかになる。
「人間がアプリを作る最後の時代」の意味
POPOPOの告知で最も興味深いのは、「人間がアプリを作る最後の時代」というキャッチコピーだ。これは単なる煽り文句ではなく、AIによるアプリケーション自動生成の時代を見据えた宣言とも読める。
川上氏はドワンゴ時代から「技術は手段であり、文化を作ることが目的」という哲学を持っていた。ニコニコ動画は単なる動画プラットフォームではなく、弾幕コメントという「文化」を生み出した。POPOPOが目指すのも、技術的な革新よりも「新しいコミュニケーション文化」の創出かもしれない。
| プラットフォーム | 創出した文化 | キーイノベーション |
|---|---|---|
| ニコニコ動画 | 弾幕コメント文化 | 動画上にコメントが流れるUI |
| LINE | スタンプ文化 | テキストの代替としてのビジュアルコミュニケーション |
| TikTok | ショートムービー文化 | アルゴリズムベースのフィードとリミックス |
| POPOPO? | アバターSNS? | テレビ電話×アバター×AI? |
庵野秀明・ひろゆき・GACKTという全く異なる領域のアイコンが集結したことも、POPOPOが「テック×エンタメ×文化」の交差点を狙うサービスであることを示唆している。テック業界は新しいSNSの登場に懐疑的になりがちだが、「文化を作る」という視点で見れば、POPOPOは久しぶりに期待が持てるプロジェクトかもしれない。
出典・参考
- ITmedia NEWS「庵野秀明氏・ひろゆき氏・GACKT氏など テレビ電話 新サービス発表へ 人間がアプリを作る最後の時代 に」(2026年3月12日)
- KAI-YOU「川上量生、新SNS発表 庵野秀明、ひろゆき、GACKTらが期待のコメント」(2026年3月12日)
- おたくま経済新聞「人間が作る最後のSNS?謎の新サービス POPOPO 発表へ」(2026年3月12日)
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よくある質問(FAQ)
Q. 「カメラのいらないテレビ電話」とは何ですか?
顔出しなしでアバターを使いながら、リアルタイムに音声通話することを意味する可能性が高い。
VRMという3Dアバターの汎用フォーマットを活用する想定だ。
VRヘッドセットが不要で、スマホで完結するメタバース体験が核になると見られる。
Q. 既存のVRChatやclusterとは何が違うのですか?
既存サービスはVRデバイスが前提だが、POPOPOはスマホだけで参加できる点が異なる。
「デバイスの壁」を越えるアプローチと位置づけられる。
収益モデルやターゲットユーザーの詳細は2026年3月18日の正式発表で明かされる見込みだ。
Q. 「人間がアプリを作る最後のSNS」は何を意味しますか?
AIによるソフトウェア開発自動化が進む現状を踏まえた宣言だ。
GitHub CopilotやClaude CodeでAIが書くコードの割合が増え続けるなか、「人間が作った」と明示する姿勢を打ち出している。
クラフトマンシップへのこだわりとマーケティング的な差別化の両方が読み取れる。
Q. なぜ庵野秀明やGACKTが登壇するのですか?
テック・エンタメ・文化の交差点を狙うサービスであることを示すためと見られる。
川上氏はドワンゴ時代から「技術は手段、文化を作ることが目的」という哲学を持ち、ニコニコ動画でも弾幕コメント文化を生んだ。
今回の集結もコミュニケーション文化の創出を狙った布陣と解釈できる。
