GPT-5.6の3ティア——Sol・Terra・Lunaとは
GPT-5.6では、モデルの能力を3段階のティアで提供する体系が導入された。Solは最上位の旗艦モデルで、複雑なコーディングや高度な知識作業・研究、サイバーセキュリティ、科学、コンピュータ使用、デザインを想定した用途向けだ。Terraは性能・速度・コストのバランスを取った汎用モデル。Lunaは最速かつ最低コストのモデルで、大量処理や応答速度を優先する場面に適する。
APIでのトークン単価はSolが入力100万トークンあたり5ドル・出力30ドル、Terraが2.5ドル・15ドル、Lunaが1ドル・6ドル。数字がモデルの世代、Sol/Terra/Lunaがそれぞれ独自ペースで進化する「能力ティア」を表すという新たな命名体系も採用された。
自律エージェント「ChatGPT Work」の登場
GPT-5.6と同時にリリースされた「ChatGPT Work」は、ユーザーから目標を受け取り、接続されたアプリやファイルをまたいで情報を収集し、タスクを工程に分解したうえで、スプレッドシートや資料・Webアプリなどの成果物を自律的に仕上げるエージェントだ。ユーザーはスマートフォンからタスクを指示した後、Web・デスクトップアプリで進捗を確認し、必要に応じて介入することができる。
提供対象はPro・Enterprise・Eduユーザーから先行展開され、数日以内にPlusおよびBusinessユーザーにも拡大された。デスクトップアプリは無料で利用できる一方、Webアクセスは有料プランが必要。
「質問に答えるAI」から「仕事をこなすAI」へ
GPT-5.6とChatGPT Workの同時投入は、AIアシスタントの位置付けを「情報提供ツール」から「タスクの実行者」へと本格的に移行させる動きとして注目される。OpenAIは6月26日に政府承認を受けた約20の組織向けに限定プレビューを開始しており、7月9日の一般公開まで約2週間のステージドロールアウトを経た形だ。
競合他社もMicrosoft(Copilot Agents)、Google(Managed Agents API)など相次いで職場向けエージェント製品を展開しており、エンタープライズ向けAIエージェント市場の争奪戦は新たな局面に入っている。
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