Claudeは、Anthropicが開発する高性能LLMだ。その能力をアプリケーションに組み込むためのClaude API(Anthropic API)は、OpenAI APIに次いで最も広く利用されているLLM APIの一つになっている。
この記事では、Claude APIの始め方からPython/TypeScriptでの実装例、Tool Use(関数呼び出し)、ストリーミング、料金体系まで、開発に必要な情報を網羅する。Claudeの誕生背景についてはClaude誕生秘話も参照してほしい。
Claude APIの始め方
Claude APIを使い始めるための手順は3ステップだ。
| ステップ | 操作 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 1. アカウント作成 | console.anthropic.com でサインアップ | 2分 |
| 2. APIキー取得 | Settings → API Keys → Create Key | 1分 |
| 3. SDK インストール | pip install anthropic / npm install @anthropic-ai/sdk | 1分 |
無料クレジット(5ドル分)が付与されるため、初期費用なしで実験を始められる。
Claude APIのモデル一覧と選び方
2026年3月現在、Claude APIで利用可能な主要モデルは以下の通りだ。
| モデル | モデルID | 特徴 | 入力料金(100万トークン) | 出力料金(100万トークン) |
|---|---|---|---|---|
| Claude Opus 4.6 | claude-opus-4-6 | 最高性能、複雑な推論 | $15 | $75 |
| Claude Sonnet 4.6 | claude-sonnet-4-6 | バランス型、最もコスパ良 | $3 | $15 |
| Claude Haiku 4.5 | claude-haiku-4-5 | 高速・低コスト | $0.80 | $4 |
多くのユースケースではSonnet 4.6が最適だ。コストパフォーマンスに優れ、大半のタスクで十分な性能を発揮する。最高精度が必要な場合のみOpus 4.6を使う、という使い分けが実用的だ。モデル間の詳細な比較は2026年最強AIモデル徹底比較を参照してほしい。
基本的なAPI呼び出し
Claude APIの基本的な呼び出し方法をPythonとTypeScriptで紹介する。
| パラメータ | 説明 | 必須 |
|---|---|---|
| model | 使用するモデル | はい |
| max_tokens | 最大出力トークン数 | はい |
| messages | 会話メッセージの配列 | はい |
| system | システムプロンプト | いいえ |
| temperature | ランダム性(0-1) | いいえ |
| stream | ストリーミング有効化 | いいえ |
systemパラメータにはAIの振る舞いを指定するシステムプロンプトを設定する。messagesはrole(user/assistant)とcontentのペアの配列だ。
Tool Use(関数呼び出し)
Claude APIの強力な機能の一つがTool Use(旧Function Calling)だ。外部のツール(関数)をClaudeに使わせることができる。
| ステップ | 処理 | 説明 |
|---|---|---|
| 1. ツール定義 | toolsパラメータにJSON Schemaで定義 | 関数名、説明、引数の型 |
| 2. リクエスト送信 | messagesとtoolsを送信 | 通常のAPI呼び出し |
| 3. ツール使用の判断 | Claudeがツールの使用を決定 | stop_reason: "tool_use" |
| 4. ツール実行 | 開発者側で関数を実行 | API呼び出し、DB検索等 |
| 5. 結果の返送 | tool_resultとして結果を返す | 次のAPIリクエストに含める |
| 6. 最終回答 | Claudeがツール結果を基に回答 | — |
Tool Useは、AIエージェント開発の基盤技術だ。天気取得、DB検索、メール送信など、あらゆる外部操作をClaudeに委ねることができる。さらに進んだツール連携の標準規格としてMCP(Model Context Protocol)が策定されており、MCP完全ガイドで詳しく解説している。
ストリーミング
長い回答を生成する場合、ストリーミングを使うとユーザー体験が大幅に向上する。
| 方式 | 特徴 | 使用場面 |
|---|---|---|
| 非ストリーミング | 完成した回答を一括受信 | バッチ処理、短い回答 |
| ストリーミング(SSE) | トークン単位で逐次受信 | チャットUI、長い回答 |
Anthropic SDKでは、client.messages.stream() メソッドでストリーミングを簡単に実装できる。
料金の最適化テクニック
Claude APIの利用料金を最適化するための実践的なテクニックを紹介する。
| テクニック | 効果 | 実装難易度 |
|---|---|---|
| モデルの使い分け | 簡単なタスクにHaiku、複雑なタスクにSonnet | 低 |
| プロンプトキャッシュ | 同じシステムプロンプトの再利用でコスト90%削減 | 中 |
| max_tokensの適切な設定 | 不必要に長い出力を防止 | 低 |
| バッチAPI | 非リアルタイム処理で50%割引 | 中 |
| レスポンスの圧縮 | 「簡潔に答えて」で出力トークン削減 | 低 |
特にプロンプトキャッシュは効果が大きい。長いシステムプロンプトを繰り返し使う場合、キャッシュを有効にするだけで入力コストが最大90%削減される。
Claude APIは「安全性」を重視した設計が特徴だ。有害なコンテンツの生成を抑制する仕組みが組み込まれており、エンタープライズでの採用が急増している。あなたのプロダクトにAIを組み込むなら、Claude APIは最有力の選択肢の一つだろう。
出典・参考
- Anthropic公式ドキュメント(docs.anthropic.com)
- Anthropic API Reference
- Anthropic Cookbook(GitHub)

